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地域のなかでいきいきと
 ネットワークそうせい

そうせい 活動の様子写真
 那覇市首里末吉町にある「知的しょうがいネットワークそうせい」(嵩西正明センター長)では、今年3月のオープンから半年が経過し、地域の中で着実に支援の輪を広げている。

 「そうせい」では、知的障害者デイサービス、児童デイサービスといった支援費の居宅介護事業所と、障害児学童、小規模作業所といった自主事業を展開している。また、知的障害者(特に自閉症や自閉的傾向のある方)の地域生活支援を進めるため、相談支援にも力を入れている。一つの建物内に多彩な機能を配置することで児童から成人まであらゆるニーズに対応できることが強みとなっている。

 「そうせい」の入居する建物は、社会福祉法人蒼生の会(金城啓理事長)が末吉消防署を改装してオープンしたもの。家庭や学校で不要となった備品を譲り受けたり、ボランティアを受入れたりと、地域住民とのつながりを大切にしている。夏休み期間中は、養護学校等に通う児童生徒を受け入れる障害児学童支援事業(那覇市の委託)を実施した。初めての試みだったが、市社協と連携してボランティアを募り、児童の日中活動を支援、児童はもちろん保護者や学校側からも好評を得ることができた。

 嵩西センター長は、「利用者の表情の変化を見つけるとうれしい。地域支援はダイナミックです。」と話す。「中高校生の放課後支援や自閉症の方の日中活動支援など「制度のすき間」にあるニーズの受け皿になりたい」と嵩西さん。常に、利用者の意思や自己決定を尊重したプログラム作りを心がけているという。今後の事業展開については、「グループホームやヘルパー派遣、ボランティアの育成など、ニーズに応じて取り組んでいきたい。」と話した。電話(098)885-9552



身近な話題を温かく伝える
「まったんねっと」の発行者
 又吉辰也さん

 
宜野湾市にある沖縄病院にて療養中の又吉辰也さんは、身近な話題を壁新聞にして届け続けている。B4版カラー刷りの壁新聞は題字を「まったんねっと」(又吉さんのニックネームが由来)といい、病院内での出来事や世の中の話題を中心に紹介している。「まったんねっと」が創刊したのは98年7月。以来、不定期ながら地道に発行を重ね、現在までに87号が読者のもとに届けられた。 

 創刊のきっかけは、「寝たきりの患者さんはベッド上で天井にむかい会話をすることになる。隣同士でありながら何年も顔を見ていない。そんな話を聞き、ならば少しでも顔のある生活をと思ったことや感じたことを記事にして、病院での出来事をみんなに伝えたいと思いたった」と又吉さんは振り返る。

 「まったんねっと」は病棟の患者さんや保護者の方、病院スタッフが主な読者。分かりやすく伝えたいと、記事を書く際は、誰もが分かる言葉を選び、写真や文字のレイアウトを工夫しながら制作している。新しい号の発行を心待ちにする読者も多く、情報を伝えるなかで、他の患者さんやスタッフとの交流も生まれている。

 又吉さんは、「まったんねっと」制作のほかにも美術クラブの部長を務め、油絵を中心に活動、7月には作品展も開催した。また、ポエム(詩)を書いたり、ホームページを制作したりと精力的に創作活動を続けている。

 「まったんねっと」のこれからについて又吉さんは、「不定期発行ということで、自分のペースで取り組める。読んでくれる方がいる限り発行を続けていきたい。」と語った。



宮古島市社協が誕生!!
 地域福祉推進に決意新た


辞令交付式の様子  10月1日に平良市、城辺町、伊良部町、上野村、下地町の旧1市3町1村の合併にともない誕生した宮古島市。これにより旧5市町村社協も法人合併し、「宮古島市社協」が誕生した。

 10月4日の理事会では、初代会長に奥平玄孝氏(前平良市社協会長)が選任され、新執行体制が本格的にスタートした。法人全体で136人の職員が、5万6千人余が暮らす新市の地域福祉、在宅福祉推進を担う。
 合併前の各社協では地域福祉活動をはじめ、介護保険事業、支援費事業、権利擁護事業、各種受託事業や補助事業を通じて住民の福祉向上に努めてきた。

 宮古島市社協では、本所に加え、旧市町村の各地区に5つの支所を配置することで、合併前に実施していた地域福祉活動や住民への福祉サービスをそのまま継続する。本所には、経理や人事など総務的な機能を持たせている。今後は本所を中心に各支所の機動性を活かしながら広域的な福祉活動の展開が期待される。同市社協の嵩原史也事務局長は、「新市社協として住民のニーズの把握に努め、地域福祉の充実、拡大を図っていきたい」と抱負を語った。

 宮古島市社協(本所)の住所および連絡先▼宮古島市平良字久貝706-1 平良市老人福祉センター内、電話0980-73-6362



『障害があっても住み慣れた地域での生活を』
障害者の地域生活支援を考える研修会に125名

研修会の様子 10月3日、のもと、県総合福祉センターにて「障害者の地域生活支援を考える研修会」(主催 県心身障害児者施設協議会)が開催され、125名が参加した。

 講師は、知的障害者総合援護施設 西駒郷地域生活支援センター所長の山田優氏。「長野県西駒郷から地域生活のススメ」と題し、知的障害を持つ利用者500名の地域生活移行の取組みの現状や課題について報告を行った。

 講演では、「誰もが住み慣れた地域で生活することは当たり前の事であり、それは誰もが思っている事でもある。今こそ我々専門職が実現に向けて取り組もう」と訴えた。

 また、「(支援者が)良かれと思って行う支援が、必ずしも利用者にとっていい支援であるとは限らない」と指摘し、一人ひとりの利用者の想いを丁寧に聴くことの大切さや、ニーズ対応で必要となる地域でのネットワーク構築の重要性などについて具体的な事例を交えながら述べた。 

 研修会に参加した島袋眞利子さんは「これからの施設は、地域生活移行への支援が必要不可欠であると思うが、取り組むにあたっては様々な課題があり、長野の取組みを参考にできれば」と感想を話した。



よみたん救護園でミニ民謡ショー  村内のNPOが企画

 9月19日の敬老の日、県立よみたん救護園でミニ民謡ショーが開催された。

 このショーは、中部地区を中心に高齢者や障害者の方を対象に訪問理美容サービス等を展開しているNPO法ステージの写真人サヴァプロジェクトケア(代表田原馨)が企画したもの。日頃同法人を利用している病院や施設を対象に毎年続けているもので、今年は読谷村出身の民謡歌手の山内昌春氏をゲストに招き、施設の入所者、職員、関係者など約90人が参加し、ライブを楽しんだ。ライブでは山内氏の伸びやかな歌声と軽妙なトークが観客を魅了、観客からも歌や踊りが飛び出し、大いに盛り上がった。

 今回の企画について代表の田原さんは、「日頃は音楽のライブを観る機会がなかなかないと思い、音楽と美を通して少しでも心のケアに役立てれば」趣旨を説明、「こうした交流活動をこれからも続けていきたい」と抱負を語った。




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福祉情報おきなわVol.104(2005.11.1)
編集発行 沖縄県社会福祉協議会  沖縄県共同募金会
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